ディミトリ × ドゥドゥー
C

殿下。このような夜更けに、どこへ行かれるのです。

そうでしたか。
では、お供いたしましょう。

・・・いや、いい。
もう子供じゃない、勘弁してくれ・・・。

ですが殿下、昨日訓練中にお怪我なさったと聞いています。
もし、また何かあれば・・・

ただの打ち身だ、すぐに治る。
それよりもドゥドゥー、お前・・・

殿下、何かご不満でも・・・?
直せることがあれば、すぐにでも。

・・・それだ。

お前はいつから俺のことを
殿下、と呼ぶようになった。

出会った頃のお前は、
俺を名前で呼んでいただろう。

・・・それは、その。
フォドラの言葉には、不慣れだったために。

今思い返せば、
無礼極まりない振る舞いでした。

王子としての敬称で呼ばれるよりも、
名前で呼ばれるほうが気楽でいい。

ですが・・・。

俺に対する礼儀を弁えさせるために
読み書きを教えてやったわけではない。

お前を士官学校に通わせたいと言ったのも、
従者としてではなく、友人として、だ。

・・・お前と出会って随分経つが、
こればかりは埋まらない溝だな。

まぁいい。とにかくお前は、
先に部屋に戻って休め、ドゥドゥー。

その過保護ぶりも、そのうち
何とかしたいところなんだがな・・・。
ディミトリ × ドゥドゥー 支援会話『C』
